換気機能搭載のルームエアコンや露出型で設置容易な全熱交換機ユニット、ダイキン工業(1/2)
ダイキン工業は、国内での新型コロナウイルス感染症の拡大により、換気製品のニーズが高まっていることを受けて、効率的に換気が行える新型のルームエアコンや全熱交換機ユニットを開発した。
ダイキン工業は2020年10月14日、東京都港区のグランドプリンスホテル高輪で、新製品と事業戦略の発表会を開催した。
会場では、ダイキン工業 常務執行役員 空調営業本部長 舩田聡氏が新製品や今後の事業戦略について説明。同社 空調生産本部 商品開発エグゼクティブリーダー主席技師 小泉淳氏が、2020年11月1日に発売予定の家庭用エアコン「うるさらX」と「うるさらmini」の新型をや2021年3月30日に発売予定の家庭用エアコン「Vシリーズ」の新型を紹介した。
同社 空調生産本部 商品開発エグゼクティブリーダー主席技師 松岡弘宗氏が、2020年9月に発売した全熱交換機ユニット「ベンティエール」について触れた。
今後2年間で30テーマ以上の換気製品をリリース
まず、ダイキン工業の舩田氏は、「今回発表する家庭用エアコンのうるさらXやうるさらmini、Vシリーズの新型は、これまでの事業活動で汲(く)み取ったユーザーの声やコロナ禍で高まる室内空気の入れ替えニーズを反映し、換気機能を搭載している。一方、ベンティエールは企画から4カ月で発売した全熱交換機ユニットで、換気と温度の調整ができ、既に販売している業務用エアコン“スカイエア”と組み合わせて顧客に提案する。ダイキン工業=換気を目指し、今後2年間で30テーマ以上の換気製品をリリースしていく」と語った。
次に、登壇したダイキン工業の小泉氏は、うるさらXやうるさらmini、Vシリーズの新型について説明した。「各エアコンに搭載された換気機能は、室内の空気を外気と入れ替えつつ、外気の温度を調節してから室内に入れるため、室温に変化を与えにくい」(小泉氏)。
うるさらXの新型は、リモコンに換気ボタンが付いており、冷暖房と換気が同時で行え、換気単独での運転も可能。2021年夏にリリース予定の専用アプリでの操作にも応じている。また、取り付けられた人センサーで、在室人数に合わせて、自動で給気換気する「センサー換気」機能も実装している。うるさらXの新型と別売りのAIコントローラー「Beside」を連動させて、Besideで室内のCO2濃度上昇を検知し、うるさらXの給気換気運転を自動で開始させることもできる。
換気時は、外気に含まれる水分を利用する機能「うるる加湿」により、加湿も行え、室内の乾燥を防げる。衛生性に関しては、夏は結露水で冬は加湿水により機内を洗浄する機能「水内部クリーン」を備えており、機内の洗浄が必要な時にはリモコンの画面にアラートを表示する機能も付加されている。汚れが付きやすい室内ファンには防カビ剤を練り込み清潔性を高めている。
うるさらminiの新型は、寝室での使用を想定したエアコンで、屋外の空気を取り込み、熱交換機で、快適な温度にして室内に吹き出し、うるる加湿機能で室内の乾燥も防げる。Vシリーズは、子供部屋やテレワーク用スペースでの利用を適したエアコンで、室内の温度や湿度に合わせて、自動で除湿する機能「さらら除湿」を備えている。
小泉氏は、「2021年には、リフォームやインテリア重視の間取りにも対応する製品として、天井埋め込みカセット型エアコン“うるるとさらら 天井埋め込みカセット シングルフロータイプ”や床置き型エアコン“うるるとさらら 床置き型”をリリースする見込みだ」と展望を明かした。
続く
続く
更新日:2020年10月21日