ダイキンエアコンニュースVol.13
ダイキン工業は、冷房と暖房が同時にできる冷暖フリータイプのビル用マルチエアコン「Ve-up IVR(ヴィアップフォーアール)」シリーズを2014年3月25日に発売する。新構造の熱交換器の採用と、きめ細かな冷媒制御で熱回収効率を向上させ、放熱ロスを抑えて省エネ運転を可能にした。顧客のニーズに合わせて圧縮機の消費電力を低減する機能も搭載する。
室外ユニットの熱交換器を上下2分割構造にした。これによって冷房運転時の排熱を暖房で効率的に利用するとともに、暖房時の冷排熱を冷房に活用してロスの少ない最適な運転を可能にした。加えて、熱交換器、電動弁、ファン、圧縮機を連動させて消費電力を下げるように冷媒の状態を調整する方法を新たに導入し、無駄な熱のやり取りを減らす。
圧縮機の消費電力を低減する機能は「省エネチューニング機能」と呼ぶ。省エネの必要性に応じて冷暖房時の冷媒の目標制御温度を設定することで圧縮機の運転能力を抑え、冷房時の消費電力を約10%低減する。冷暖房負荷が高い時はピーク電力の抑制・節電を図り、負荷が低い中間期は冷やし過ぎ・暖め過ぎを防いで省エネと快適性を両立させる。
部屋ごとに空調ニーズが異なるテナントビル、ホテルなどで冷暖房に柔軟に対応できる空調機の採用が増える中、ビル設備の消費エネルギーの約4割を占める空調機に一層の省エネ性能が求められていることに応えた。高効率10、12馬力相当、標準8~18馬力相当など各タイプを販売する。冷暖切り替えユニットも拡充して設計・施工の自由度を高めた。
更新日:2014年01月17日